『アイフォン 3G』と従来のアイフォンには、大きな違いが幾つもあります。

まず、その価格ですね。
8GB/16GBの価格は、それまでのアイフォンが399ドル/499ドルだったのに対し、『アイフォン 3G』は199ドル/299ドルという、非常に購入しやすい価格になっています。
何故ここまでの価格の抑制が可能になったかというと、アップル社と電話会社のAT&Tの間で新たな契約が結ばれたからだと言われています。

それまでは、月々の通話料の一部をAT&Tからアップル社に支払うという契約だったのに対し、『アイフォン 3G』に関しては通常のモデルと同じく本体価格の一部を電話会社が負担し、その代わり通話料は全て電話会社が受給するようになったという事です。

これには、アップル社のアイフォンに対する期待の変化が現れています。
『アイフォン 3G』を世界全土に広める場合、特異な方式はあまり歓迎されていません。
通常と同じくインセンティブ方式にする事で、世界基準を満たしたという事になります。
同時に、本体価格を下げる事で、新規購入者への敷居を低くしたのです。

これまでのアイフォンには、少なからず本体の価値への絶対的な自信が伺えました。
正確に言うと、iPod機能をはじめとする通話以外の機能への自信でしょうか。
他の携帯電話機能とは一線を画しているという自負が、値段設定や契約に現れていました。
しかし、やはり最終的にはもっと世界へ広げて行こうという目標の方が優先されるべきと判断されたようですね。

従来のアイフォンが国内向けモデルだとしたら、『アイフォン 3G』は世界基準も出ると言えます。
これはユーザーが感じるというより、アップル社の意図するところの違いです。